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ブーケ編

ブーケの扱い

チャペルウェディングではつきものの「ブーケトス」ですが、ここ数年のウェディングではかなり気を使うイベントとなっているようです。
極端な例になりますが、2009年6月発売の「AERA」で「ブーケトスは人権侵害だ」というような激しいタイトルの記事が掲載されており、女性のライフスタイルが多様化することで「結婚=幸せをつかむ」というような認識が前提となるブーケトスは非常にやりづらい状況におかれているようです。
実際にこれまで結婚式を挙げてきた人の話の中には、ブーケトスをしたけれども誰も拾おうとしてくれなかったので地面にブーケが落ち、数秒して気を使った友人が拾ってくれたというような悲惨な逸話もあったりします。
そこまでひどい式はそれほどないかと思いますが、これから結婚を控える女性にとってはブーケトスを必死に取りにいくという行為自体が「結婚に焦ってがっついている」というようなイメージになってしまうので、渡すにしてもそっとにしてほしいという気持ちがあるようです。

そのため最近では昔ながらの花嫁さんが後ろを向いて後方に向かってブーケを放り投げるというようなブーケトスはほとんど行われなくなっています。
代わりに披露宴で主流になってきているのが「ブーケプル」という方法で、花嫁さんが持っているブーケから複数のリボンが出されて、それの端を持っている人の誰かが引当てることになるというようなものです。
ちょっと裏話ですが、このブーケプルならあらかじめ引き当てる人を決めておくこともできますので式の盛り上がりが邪魔されることもありません。
また女性ばかりがブーケを受け取るというふうにはせずに、男女問わずにブーケを受け取ることができるようにする式も増えています。
夢のない話のようですが、投げられたブーケがふわっと恋愛中の女性の手元に落ちてきたりしてそこからロマンが始まるというような展開は現在では期待されていないようです。

ブーケの渡し方

ブーケトスそのものを省略して、全く違う形で独身の女性へ幸せのおすそ分けをするという方法も増えてきています。
ブーケの数をそもそも1つにしないで複数の小さな花束にしておき、お色直しで一度退場したときの再入場時にキャンドルサービスと一緒に配るようにするというような方法もよくとられています。
誰か一人にというよりも、独身の女性だけへのサービスというふうにすることでもらう側にとっても抵抗感なくいただけるようになっています。
またブーケという形ではなく、お菓子や景品などビンゴゲームのようにしてしまうというようなこともあります。
ブーケもつけますがそれはおまけ程度で、当日集まったお客さんの中から数人のみに引き出物とは別のちょっとした景品を上げるようにすれば誰があたっても反感をもたれることはありません。

結婚は人生における大きなライフステージの変化であるため、それを強制するような意識が見えるとせっかくお祝いをするために集まってくれたゲストの心象を損ねてしまう可能性があります。
このあたりは時代の流れのことと割り切って、ゲストさんのためを思った方法を選んでいきたいですね。